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No25 2006年4月6日発行

〜親亡き後を考える会〜意見交換会報告 三浦 孝司

いよいよ4月に入りました。今月から様々なサービスを利用すると、利用に応じた自己負担金が発生します。そんな中、4月に入る前に、当事者やその家族の皆さんが、今現在、どのようなことが不安なのか、どんなものが必要なのかといったことをお伺いし今後の支援に生かすため、3月26日意見交換会を開催しました。当事者11名 親御さん7名が参加して、1時間の予定を大きく超えて2時間程、様々な意見が交わされました。

当事者の心配事の中心は、1割負担によって自分の生活の幅が狭くなるのではないかという声でした。「負担が大きくなれば利用回数を制限しなければいけなくなるかもしれない。」という声や「負担は厳しいが家にこもる生活は送りたくないので出来るだけ制限はしたくない」という声が聞かれました。また、親御さんからは、「自分自身も高齢なので、いつどうなるか分からない。とっさの時が不安だ」という声や、「今は自分が生活のほとんどを見ているが、将来を見据えてヘルパーを入れて在宅生活を送れるようにしておきたい」等の声が出されました。どの想いも切実で、親御さんの誰もが自分たちの亡き後の子供の将来に不安を抱いていました。ピアとしても早急な支援体制の整備の必要性を感じずにはいられませんでした。しかし、中には、「今後、いよいよ負担が厳しい状況になるのであるようなら、親の扶養を外れて生活保護の申請も考える」という意見や「行政への働きかけも必要」という前向きな声も当事者から出され、徐々にではありますが意識の変化を感じました。 今回の話し合いの中でわかった全員の共通の想いは、やはり『どんなに障害が重くても地域で暮らし続ける』という事に尽きました。普段は自分の意見をなかなか言えない当事者からも積極的に意見を出す場面も見られ、それだけでもこの話し合いを持った甲斐があったとのではないかと思います。

また、参加者の多くから今後はピアで、作業所のような場所を設け、当事者の収入に繋がるようなものや、将来的に障害者年金の枠の中で生活が収まるような『グループホーム』のような生活の場も欲しいという声も出されました。 グループホームの開設はピア設立当初から目標に掲げているので、改めて、その目標へ むけての取り組みが急務と感じられました。

今回の制度改正は、現実に目を向けると不安なことばかりが目に留まりますが、この改正をきっかけに、当事者が「サービスは与えられるものではなく、自分たちで創り出していくものだ」ということに気付いていくのではないかという期待も少し持っています。これからも、このような意見交換会を継続的に続け、これからの当事者の在り方等をみなさんと一緒に議論し、今後のピアをみなさんと一緒に作り上げて行きたいと思います。

どうぞ末永いご指導とご鞭撻の程、よろしくお願いいたします。

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親亡き後を考える会 参加者意見1部抜粋

支援法についてのご意見
  • 1ヶ月の利用料がどれくらいになるのか個人別に出してほしい(40代男性/当事者)
  • 支援法の負担が増え今までの利用回数を勘案すると費用がかさむ(20代女性/当事者)
  • 親がいなくなったときのことを考えると、兄弟もあてにならないし不安だ(30代男性/当事者)
  • 某授産施設に子供が通っているが、上限額(37,200円)を支払うのは厳しい。しかし、子供には将来的には施設に入るのではなく普通の若者と同じような暮らしをしてほしい。(20代当事者の家族)
  • 支援法の負担がどうしても苦しくなってきたら、生活保護の申請も否めない(40代男性/当事者)
  • 子供は家事はできるが計算や読み書きができないので、自分も高齢で何時どうなるか分からないので、とっさの時に心配だ。(50代当事者の家族)
  • 制度に従うのではなく、時には行政などに何らかのアクションも必要(60代男性/当事者)

ピアに対してのご意見
  • 自立体験室をもっと有効利用させて欲しい
  • 将来的には年金枠内で生活が成り立つようなグループホームやショートステイ等、緊急時の対応ができる環境作りを目指して欲しい。
  • レクレーション等で、当事者の社会参加を促す活動にもっと力を入れて欲しい
  • ピアでも作業所のように、当事者へお金に繋がるような場所を作って欲しい。


〜医療費の負担について〜

 通信内で医療費も1割負担となりますとお知らせをしてきましたが、4月から医療費が1割負担に移行をする方は、『育成医療』『更正医療』『精神通院医療』を受給されている方々で、『福祉医療費受給者証』(通称:カクフク)を受給されている方はこれまで通り変更はありません。但し、育成医療とカクフクや、更正医療とカクフクといったように両方を受給されている方は、用途によって1割負担となります。

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続:下関市内のバリアフリー事情 亀田雅広

 皆さんから、日常外出する上で不便で困っている所が無いかを聞いてみました。

当事者が、いざ外に出ようと思っても行く先々で思いもよらない障壁が立ちはだかり外出が困難な場面に出くわします。比較的新しい建物でも、まるで障害者の受け入れを拒むような気さえ感じることが多々あります。記憶の新しいところでは、先日、某ホテルが建築認可が下りた後に、障害者用駐車場等を改造した事がありました。一体、ハートビル法とはなんのために作られた法律なのかと疑問に思ってしまいます。

卵が先か?鶏が先か?という話ではありませんが、結局のところ当事者がどんどんと外に出かけて行くことが、バリア(問題なのはハードよりソフト!)の解消になるのではないかと思います。

外出時に感じるバリア(一部抜粋)
  • ある日、某中華料理店に食事に行った時、入り口までが階段になっていて車椅子が上がらなかったです。(20代男性)
  • 電動車椅子で歩道を通っていると、時々歩道上に車が駐車してあって、その横も狭くて電動車椅子では通れない為、仕方が無く車道の縁を恐る恐る通った事が何度もあります。(30代男性)
  • 外出先でお手洗いに行きたいと思っても、身障者用が無く普通のお手洗いに行っても洋式が無くて困った時があります。(40代男性)
  • 下関市内の歩道は高齢者や障害者には歩行がしずらい車椅子が通りにくいだけではなく身体の危険を感じさせます。下関市にはノーマライゼイション委員会があった筈ですが機能していないのか誰も気にとめていないのか政令都市として行政は恥ずかしくないのかと問いたい。(50代男性)
  • スーパーなどの駐車場で、障害者用の駐車スペースに、一般の方が駐車をしており、泣く泣く入り口から遠い所に停めた事がある。(40代女性)

ハートビル法

 ハートビル法とは、高齢者や身体障害者等が円滑に利用できる建築物の建築の促進を図ることを目的として、 平成6年に制定された「高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律」の略称である。
 この法律は、不特定多数の者が利用する建築物を建築する者に対し、障害者等が円滑に建築物を利用できる措置を講ずることを 努力義務として課すもの。

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「ピアと私Vol.25」 荻島靖彦

初めまして、私は去年6月より送迎の運転手をしていますが、最近になってやっと慣れたような気がしています。「モットー」は当然安全運転です。

ピアとのかかわりは、ずい分前からで、パソコン教室に月2〜3回通っていました。残念ながら落第生第1号となりましたが、新道先生は少々やさし過ぎたのかも?

先日送迎の途中で交通事故を目撃しました。信号待ちをしている時、目の前の横断歩道で自転車に乗った御婦人がトラックに…。あっと云う間の出来事でした。健康で交通ルールを守り、何ら落度のないはずの人が、突然命を失う…。これが私達の暮らしている世の中なのです。

 親鸞聖人より約750年続いて来た浄土真宗の教えの中に「朝には紅顔ありて、夕べには白骨となれる身なり」というお言葉があります。明日のことは誰にもわからない、今日1日を大切に生きて行かねば、と云う事ですがなんとなく1日が終って行きます。

「明日は我が身」とか「一寸先は闇」とか、言葉では知っていても、他人事で自分に与えられた仕事をきちんとすることから始め、初心にかえって利用者の皆様を「安全、安心」で気持よく送迎させて戴くよう心がけて行きます。

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