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No18 2004年11月15日発行

もう1つの家との出会い…そして今 角田 祐子

私は、高校を卒業して1年余り、家に閉じこもった生活を送っていました。ピアに来たのは、知人の紹介で、人と接する機会が少しでも増えればと思っての事でしたが、利用当初は、沢山の人の中で"うまくやっていけないだろう"と思っていました。例え馴染めなくても、すぐに辞めればいいと気楽に考えていました。

それから半年が経過し、それまで興味も示さなかった「さをり織り製作」をはじめ、学生の頃は大嫌いでしかたが無かった裁縫にも挑戦するようになりました。さをりを織っている時は、糸の配色を考える楽しさを知り、織り終えてから、裁断、縫製に取り掛かっている時は、自分の作品が形になってきているという期待があり、完成した時は、作り上げた達成感があって、さをり織りの味わい深さを一層実感しました。

9月末から10月中旬に掛けて合宿が行われ、私は、10月2、3日に参加しました。生まれてからの20年間、親と離れて生活をした事が一度も無かったので不安でした。実際は、当日朝から事務所に居たせいか雰囲気にも徐々に慣れて、仲間との交流や食事の配膳などで、通常のデイサービスの延長という感じで楽しむ余裕も出ていました。密かに心の中で「こんな感じだったら、また合宿があってもいいかな」と思う程でした。

事務所で顔を合わせている者同士が1つの屋根の下で1日一緒に生活してみて、「ピアに来ていると、心身共に鍛えられて自信になり、また、誰かに喜んでもらえる事の嬉しさを知る事ができる場所なんだ」と改めて思いました。

なので、私はこれからも、ヒューマンネットワーク ピアを利用させて頂きたいと心から思っています。

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アシメトリー(不均等)な"速度"で僕らは歩く
ピア副代表 新道 学

のっけから私事で申し訳ないのですが、私、新道学は9月末に運転免許取得&マイカー購入を行い、晴れて新免ライダーとなることができました。これも支えてくれた家族やピアの仲間、周りの方々の御力添えがあればこそのことです。

さて、数年前に事故により脊椎損傷となって以来、自分で車椅子を漕ぐことを主たる移動手段としていた私が、これまでとは比ぶるべくもない機動力を得たわけですが、それにより私が抱える交通問題が大きく解消され安堵すると同時に、私たち障害者が抱える問題についてある一点を改めて考えることとなりました。

そのある一点とは"速度"です。私は車に乗り始めたことや日々の中で感じた小さな切欠から、人間や物が行き交う交通の"速度"と、人と人とが思いを交し合う"速度"とにどこか深い所で通じるものがある、そして何かの意味を持つのではないかと考えました。

何を今更と思われるかもしれませんが、車や歩行者が周囲の流れに則り、時には加速し、時には減速し、時には停止や一時停止を繰り返し行き交う。これと同じようなことが、人と人とのやり取りの中でも多く行われています。特に私達障害者のコミュニケーションはその顕著な例として挙げられます。互いに言葉を交わすにしても話し手が声を上手く出せず聞き取り難い場合や、文字盤や機械を使っている場合、はたまた聞き手の耳が遠い場合。そんな場合に自然と、一語一語注意して聞いたり、ゆっくり・はっきりと発音してはいないでしょうか。

車や人の"速度"の個体差、思いを交わす"速度"の個体差、私達はそんな不均一な"速度"に乗って暮らしていますが、その速度差はそれぞれの個性であり、その速度差自体、そしてその差を互いが互いのことを考え"速度"を近づけようとすることはとてもとても貴いものだと思います。

私もこれまでにも"速度"の差に接する機会がありましたが、当然これからも"速度"の差に向き合わなければならないことでしょう。その度にそれぞれの持つ"速度"を近づけていきたい、そう思います。

それから、聞かれる事が多々あったのですが、アクセルやブレーキといった本来足でペダルを踏み行う動作は、レバーにより手で行うように改造しています。メーカーのトヨタさんには難しい注文ばかりでご迷惑をお掛けしました。

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九州さをり織り指導者研究会2日目に参加して…
末次 千恵子・礒部 政子

9月25日、26日の2日間、佐賀県鳥栖市の「サンメッセ鳥栖」において『九州SAORI織り指導者研究会』が開催され九州・山口の施設、学校関係者など約350名の参加者がおられました。

1日目は城 みさを先生、城 英二先生による講演会で始まりました。「自分が答えを持っている!そのことの意味に迫ろう!」の演題にふさわしく、遺伝子をONにするSAORIの楽しみ方が、指導する側の心の持ち方にあることを痛感し、"好きに好きに織る"という原点を見つめる絶好の機会になりました。

2日目は3分科会に分けての実践活動です。第1分科会の『実技(織り・整経)』では、一般の体験希望者だけでも50名程おられ、32台の織り機がフル回転でした。第2分科会は加納容子先生を講師に、『仕立て』の講習です。そこで私は自分で織った作品を自分が着る作品にしようとアドバイスを頂きました。今までは洋裁感覚で作っていたのですが、切ったりせずにみみを使いただ縫うだけで出来るものがある事を教えてもらいました。第3分科会は『施設運営』で、利用者への支援法などについて、英二先生より経験を踏まえたアドバイスを頂きました。

分科会を通して感じたことは「SAORIは人作り」だということです。「教えないで引き出す」SAORIの理念は何よりも自分へのメッセージだと痛感致しました。

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地域清掃活動

10月から、毎週土曜日のデイサービスに来られている皆さんたちと天気の良い日に職員と一緒になって、彦島みんなの家の近辺を全員で歩きながら「地域清掃活動」を行っています。同じシャツを着て初めはみんな途惑いもあった様に思いますが、今では有り難い事に皆さんの方が率先してゴミを拾っていただける様になりました。

何気なく歩く、歩道や車道の隅や溝等を良く見ながら歩くといろんな物が、目に付きます。例えば、煙草のポイ捨て、落ち葉、小枝、針金、ガム等の包み、ひどいのになると包丁の刃です。よくこんなに有るなと思う程です。

皆さんがリヤカーを押してくれたり、火バサミ等で拾って活き活きとした顔で一生懸命に清掃活動をしていますが、いつの日かこんなゴミを拾わなくても良い時が来る事を願っています。そして、この地域が綺麗になって行く事を願っています。

又、地域清掃活動を通し地域の人達に「彦島みんなの家」を知って貰えれば良いなと思います。

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「ピアと私Vol18」 平野 有子

私は昨年12月障碍者の子供と共に入会しました。温かく受け入れてくださり心より感謝しています。

障碍のある人も、ない人も共に暮らせる地域を目指すピアに共感しました。週1回のさをり織り(整経)の手伝いをしながら、自己表現でき、失敗してもいい、個性を大切にできる。以上のことがピアの理念と同じだと感じました。

広々した彦島みんなの家が、7月にオープンし、調理の担当になりました。初めてなので、とまどいがありましたが、皆さんから支えられ楽しく料理ができるようになりました。利用者さんと共に食事をしながら、好みや味つけ等を聞きながら、安全な食材で心をこめて作りたいと思います。

ピアの仲間とは「同じ釜の飯を食う仲」なので、気軽に意見やアドバイス等を聞かせてください。私は環境問題に関心を持ち学び活動しています。生ゴミ減量の為に調理で出たゴミで堆肥を作り、野菜や花を育て、調理に利用し、趣味の園芸もしたいと思います。

「みんなちがってみんないい」のとおり一人、一人を認め合い互いに支え合っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

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