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No07 2002年1月21日発行

「あせらず、なげかず、一歩ずつ」 ピア代表 三浦 孝司

今年も、新しい一年が始まりました。ピアでは、障害者が地域で暮すための支援、当事者主体のヘルパー派遣の準備を昨年から約一年かけて行い、暮れより遂にスタートしました。まだまだ、利用者にとって介助時間や内容など、充分とは言えないない例もあるため、時間数Upの交渉なども、市にとり行っていかなければならないと考えています。また、介助のことについての勉強会も、これからは行っていきますので利用者の方も、介助者の方もご参加ください。

今はまだ力不足で、限られた範囲でしか対応できませんが、一日でも早く多くの人たちの「地域支援」ができるよう努めて参りますので、どうぞ皆様よろしくお願い致します。

去る、12月8日に、ピアとふわふわりの共同で行われた、さをり織りの展示会「心織」は、私達の予想をはるかに上回る数の来場者で、大盛況?の下、終了しました。反省点も多々ありましたが、おおむね今回の事で、製作者たちにはかなりの自信となり、2回目、3回目へと意欲がわいてきました。来場できなかった方は、どうぞ次の機会には是非ともお越しください。

また、この度の展示会を支えてくださった皆様、誠に有難うございました。

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「当事者を支援すると言うこと」 ピア理事 宮川 昌子

私がこのピアにかかわるようになったのは、ひとえに「障害当事者」(特に肢体不自由と言われる人たち)と、いわゆる「健常者」と言われる私達の暮らしには、あまりにもその差を感じたからです。

身の回りのケアをしてくれるのは、主に家族。ヘルパーさんに入ってもらって生活していると言う人は、そのころまだほんの少数でした。食事の時間、トイレの時間、週に何回お風呂に入る?などなど、聞けば驚くことばかり。そして、そんな我慢の生活を送ることに対して、さほど声も上げず、仕方ないとあきらめているのか…謎、謎。清く正しい?障害者?!

おりしもその頃、障害者プランの年。バリアフリー、ノーマライゼーションの風が下関にも吹いて来ました。乙武君やビューティフルライフなんてドラマの影響もあってか、さまざまな制度の導入と共に、下関の障害当事者も世間の流れも少しずつ少しずつ変わってきているように感じました。私のボランティア体験満足度も、この頃ピーク。

しかし、共に生きる社会「共生」ってなんでしょう?その意味をもう一度考え直した時、今の当事者の置かれている位置はおかしなものだと感じざるを得なくなりました。車椅子を押して歩いていると、最近では好奇のまなざしで見られることも少なくなりました。むしろ皆が「何かお手伝いしましょうか?」と待ち構えているようにすら感じます。お店に入っても皆本当に親切です。まるで幼稚園生にでも話しかけるように…!?…でも、だからと言って、それが本当の親切でしょうか?本当にお互いが、対等な人として話し合っているのでしょうか?

一時期、中途障害の方が入会しておられました。でも、その意識は生来の障害者とは隔絶の感がありました。彼は自分の思い、要望を広く世間に訴えるすべを熟知していました。しかし生まれながらにして、もしくは若年のうちに障害を持ち、家族やごく限られた狭い社会でのみ育った当事者は、器用なことは出来ません。甘い言葉、優しい言葉をそのまま鵜呑みにして、その言葉の裏に隠れた基本的な立っている位置の違いなんて気付くよしもないことすらあります。でも、そこに気付かずにいたら、どんなにバリアフリーなんて叫んでも、道にスロープが着くだけです。当事者が変わらなければ、本当の意味におけるバリア、心のバリアはなくならないでしょう。

もういちど考えてみてください。皆が当事者の権利と自己決定、おわなければいけない自己責任をしっかりその手につかんだ時、それこそが社会を大きく変える力になると確信できるでしょう。そこまで見据えた支援が必要だと思います。

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「ピアと私Vol07」 ピア理事 川田 和也

ピアとの腐れ縁も今年で6年目である(よく続いたよな)。障害者による障害者の自立支援?・・・改めて、「なんとも壮大なプロジェクトに関わってしまったものだ。」とつくづく感じてしまう。

金儲けできる理由でもなく、かといって女性にもてる理由でもない。むしろシンドイ事のほうが多い。何でここまでディープに浸ってしまったのか?自分自身、不思議でたまらない。

話は変わるが、昨年末からメンバーの一人が当会のホームヘルパーを利用し始めた。まだ、半月しか経っていないが、以前に比べ、彼女から(私の勝手な思い込みだが)ゆとりと充実感を感じるようになった。そんな姿を見て自ずと、「まあ、こういう人生もいいのかな。」と素直に思ってしまう今日この頃である。

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