ピア通信09  

NPO法人ヒューマンネットワークピア

ピア通信09 2011年4月9日発行

〜新地移転プロジェクトについて〜

東日本では、大変なことになっており心痛む毎日です。お変わりありませんか?

さて今回のピア通信では、彦島みんなの家の新しい未来、新地移転について少しお知らせしたいと思います。

開設より6年彦島の地で皆様に親しまれ、地域の方々にも支えられ、充実した日々を送ってきましたが、どれだけ障害が重くても、いつまでも地域で暮らしたいとの想いを叶えるため、新地にてケアホームも併設した「みんなの家」を新たに作っていこうと思っています。

デイサービスはもとより、さをり織り作業場、アートスペース、ケアホームと規模は小さくとも、心暖まる皆で支えあいひとつになれる家(ホーム)を目指しています。

お寺にも近く、今までとは違ったかたちでの地域の方とのふれあいもできるでしょうし、新しい出会いが待ち遠しくてたまりません。それには皆様のご協力とご理解がいちばんの力になります。

新しい出発を共に歩んで行きませんか!

みんなの家移転地周辺の地図です

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彦島バリアフリーチェック

2月25日に、みんなの家から彦島警察署の横断歩道までの、バリアを検証して見ました。 電動車椅子で通る歩道でいろいろなバリアがあり、その中でも転倒する可能性が高い場所があります。彦島警察署を下りて直ぐの、彦島中学校側の凸凹した横断歩道の所から、段差が約3cmありその上、急激な勾配な角度も約10度になっていて怖く非常に危険です。

電動車椅子には、座席の後ろに籠と転倒防止の低い車輪が付いています。乗り始めて初めて遠出した時、この場所で真後ろに転倒しましたが、幸いなことに後ろの籠がクッションとなり、大事には至りませんでした。私が転倒防止を付けていなかった落ち度もありますが、転倒防止が小さな段差に引っかかり、邪魔になる場所が多いのです。皆さんが安全だと思っている舗道が危険なのです。

これは電動車椅子だけでは無く、一般の手動車椅子を自分で漕ぐ人、又は押す人、シニアカーで走行する人は転倒する可能性が高く、障害の有無に関係無くお年寄り、自転車に乗っている人、ベビーカーを押すお母さんたち、特に初めて通る人は危ないと思います。今私に出来るのは、安全な横断歩道を選ぶしか無い状況なので、例えば勾配を2〜3度にするなどして、早急に段差を無くし滑らかにして欲しいです。

皆さんは、こんな経験はありませんか。高齢化社会が進む現在、こういう所から整備をしていかなければなりません。

このように街中にあるバリアは目に見えるものですが、障害があることによって生まれる「心のバリア」というものもあります。バリアフリーチェックの活動を続けていくことによって、通信を読んで下さる皆様、そして作り手側の私達の心の中にもある無意識のバリアが無くなっていけばと思います。ピアの理念にもある「心のバリアフリー」を目指しています!

電動車椅子、危うし

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ボランティアさん紹介

ジェンベ(アフリカの太鼓)教室の杉昌司(まさし)先生

優しい先生。だけど意外と熱血?」「先生と一緒にジェンベを叩くのは楽しい!」と教室のある毎週木曜日を皆さん楽しみにされています。昨年の夏から杉先生のご指導の下練習を始めて、皆さん少しずつ腕を上げられています。今は「お寺THE(座)縁日」での発表に向けて特訓中です!

杉昌司さん

美容師・岡崎信和(のぶかず)先生生

「イケメンでおしゃれな先生。」「いつもかっこよくセットしてくれる。」と女性はもちろん、男性のファンも。岡崎先生のカットはいつも大好評です。いつもは「リバイヴ(revive)」というお店にいらっしゃって、とても素敵なお店だと、実際に行かれた利用者さんが教えて下さいました。

岡崎信和さん

リバイブ(revive)
店舗住所 :下関市幡生宮の下町3-21吉田ビル1F
電話番号 :083-252-7940
営業時間 :10時から24時まで
http://re0.jp/index2.html

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織画展〜ピアのさをり織とエイブルアート〜

昨月21日から25日の間、毎年恒例となっておりますにししんギャラリーでのさをり織展覧会を開催しました。

今回は、彦島みんなの家で開かれている絵画教室の作品とあわせて展示しました。ご来場されたお客様は、色とりどりの作品に刺激をうけたり、感動されたり、ピアの活動にも興味をもっていただけました。さをり織を織ってみたい!というお客様も多く、会場で実際に織り機を見ることで、構造や制作過程、その様子を感じていただけたようです。

徐々にみんなの作品が広まりつつあるような印象を受けた展覧会となりました。福岡でアールブリュット展が開催されるなど、最近は障害者芸術が注目を浴びていますが、彦島みんなの家の作品もこれからより積極的に発信し、広めていきたいと考えています。

次回展覧会は、5月のお寺THE縁日です。まだエイブルアートをご覧になっておられない方もこの機会にぜひみなのパッションにふれてください。よろしくお願いいたします。

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福岡アジア美術館 「爆発する!生の芸術〜アール・ブリュットin FUKUOKA」

3月17日(木)彦島みんなの家の木曜日メンバーさんで、福岡アジア美術館のアール・ブリュット(通常の美術の枠に収まらないアート、障害者のアートという意味です。)展へ行って来ました。皆さん、朝、集合してマイクロバスに乗り込んだ時から、もう期待感が伝わってきていました。

博多のリバレインセンタービルに着いて、美術館の中に入ると、アールブリュットのトップアーティスト達の作品が飾られていて、抑圧された感情を爆発させたような激しい作品、「これはなんだろう?」と見る人を不思議な気持ちにさせる作品など、内容は盛りだくさんです。

美術館ということで、皆さん静かに観覧されていたのですが、後で感想をお聞きしてみると、「すごかった!パワーがあった!あんなの描けない!」と熱く感動を伝えて下さいました。いつもみんなの家のアート教室に参加されているメンバーさんは、「次は別の画材を使ってみようかな?」「陶器の作品もあった。僕もあんなの作ってみたい!」と感化され、次の作品を創る意欲が沸いたと話して下さいました。中には、「よくわからんかった〜!でもアート教室は大好き!また描くよ!」なんて、我が道を行くアーティストさんもいらっしゃいました。

美術館で作品を見る以外のお楽しみもそれぞれあったようで、博多の街を散策できたことが嬉しかったという方、レストランでの食事がおいしかったという方、好きな人と旅ができて嬉しかったという方もいらっしゃいました。皆さんに楽しんでいただけたようです。

ところで今回、ある利用者さんのこんな言葉が心に残りました。「福岡に行けるってだけで楽しみ!なかなか行ける機会がないからね。」確かに、障害のある方が一人で遠出することは難しいのが、今の社会の現状です。「好きなところへ自由に行きたい。」誰もが思う当たり前の気持ちを叶えられる社会にするために努力しなければと、芸術に感動しただけでなく、そんなことを改めて思った旅でした。

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