ピア通信08  

NPO法人ヒューマンネットワークピア

ピア通信08 2011年1月10日発行

うすいまさとさんライブ&トーク 〜みんなちがっていいんじゃない?〜

昨年11月14日(日)海峡メッセにて、シンフォニーネットさん主催ピア共催で、自閉症の子供さんを持つシンガーソングライター、うすいまさとさんのライブ&トークイベントが行われました。自閉症の方やそのご家族の方もふくむ、たくさんのお客様にお越しいただきました。

まずはライブからスタート!ギター一本で力強く歌ううすいさんの姿に、会場は一気に温かな雰囲気になりました。この日に歌われた歌はどれもうすいさんが子供さんのことを思って創られた曲ばかりで、子供さんのことが「大好きで大好きでもうしょうがない!」という気持ちが込められた歌詞、メロディー、それに素敵な歌声に皆さん歌ったり、手拍子をしたり、会場がひとつになりました。

そのあとのトークでは、言葉で気持ちを伝えることが苦手だったり、いろいろな「こだわり」行動を見せる子供さんとうすいさんとの奮闘ぶりが語られました。「子育ては大変!でも楽しい!」とありのままの様子がたくさんの面白エピソードとともに紹介され、ここでもうすいさんの親バカ(失礼?)っぷりが存分に発揮されていました。

ラストはまたライブ!会場の皆さんも参加できるような曲を選んでくださり、大盛り上がりでイベントは終了しました。

自閉症の方が身近にいる人も、自閉症って何?と思っていた人も、誰もが楽しめるイベントでした。機会があれば是非うすいさんにまた下関に来ていただきたいと思っています。

うすいまさとさんLIVE みんなちがっていいんじゃない?

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私の目線で見たバリアフリー

亀田雅広

私はよく電動車椅子で出かけ、銀行・郵便局・公共的な場所に行きます。そこで何故と思う箇所が多々あります。

@ スロープの問題ですが、直角で曲がるのが狭く非常に不便です。良さそうに見えますが実際に通ると、一応作っているような感じがします。

A ある銀行で、スロープで上がってからの問題ですが、そこは外扉が引き戸で中が自動ドアなのです。電動車椅子で自分では引いたり押したり出来ない為、通りすがりの人に頼むか、銀行の行員さんが気付くのを待つしかありません。

B コンビニの出入り口の問題ですが、自動ドアになっている場所となっていない場所があります。店によってはドアが開いても幅が狭く、すれすれに出入り口を通ったりしたりする事があります。

C その他は、歩道の問題があります。斜めになっていたり、段差もなぜここに?という箇所にあります。私は電動車椅子に乗り始めたばかりの頃、電動車椅子ごと真後ろに転倒した事がありました。そのときは、後ろのかごがクッションとなり、大事には至りませんでしたが、それからは安全で広い所を選んで通る様にしています。徐々にですが、工事などで良くなっては来ていますが、見当違いな工事もよく見られます。

電動車椅子(手動の車椅子)、私の目線から見ると、車椅子に実際に乗ってテストしていないのではないかと思われる場所が多々あります。私たち障害者が使いやすいドアや歩道は、お年寄り、怪我をしている人にとっても安全なのではないでしょうか?私達がどんどん、街へ出て声をあげていくことが大切なのではないでしょうか? 皆さんどう思われますか?

ある銀行の入り口です

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とても大切な食の話

昨年11月23日、私たちピアのスタッフは山口県長門市油谷にある「百姓庵」に研修に行って来ました。そこで聞かせていただいたお話を、ここで一部ではありますが、紹介したいと思います。

百姓庵では自給自足の生活を目指し、お米や野菜を育て、次に人間にとって必要なもの、それは海と同じ塩だと思い、油谷島の塩を作り始めました。

ミネラルが含まれて塩が出回っている現在、「天日塩」「天然塩」と謳(うた)っている塩も実はミネラルのバランスが悪かったりするものもあります。 百姓庵ではくみ上げた海水で天日干し、または釜炊きと昔ながらの方法で最後には出来上がった塩を上下にひっくり返す「天地返し」を行い、ミネラルバランスを均一にしています。

もし気になる塩を購入する時は、「天地返しをしていますか?」と聞いてみるのも本物の塩かどうか判断する材料になると思います。

また野菜は肥料を使って青々とした色に育てたものより、自然の色、黄緑色に近いものがいいともお聞きしました。けれど、色のよい野菜でないと売れないので、ほとんどの農家では肥料を使わずに自然な育て方を・・・ということができないのが現状です。

本当に体に良い生活をするなら、百姓庵でのような暮らしをするのが理想ですが、便利な生活に慣れている私たちはなかなか真似をすることは難しいですね。せめて少しでも体に良い食べ物を、と思います。

☆百姓庵で作られた「百姓の塩」ピーカフェでも販売しています! 百姓庵画像1 百姓庵画像2

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ピアと私

葛城義信

私は今の仕事を始める前は、非破壊検査業務の検査員として現場で働いていました。定年になり、いろいろ就職活動をしている時にヘルパー2級の講座があることを知り、早速申し込み、資格を取ることができました。

合同面接会でパンフレットを見て、他に目もくれずに彦島みんなの家へ面接を受けに行きました。後で年齢制限があることを知り、もうだめだと思っていましたが、縁あって、今彦島みんなの家で働くことができています。一日一日が充実しています。

この歳になって、利用者さんに接して、利用者さんの手助けができる幸せを感じています。仕事を始めて一ヶ月が過ぎました。朝出勤して、利用者さんが私の顔を見て、笑いながら近づいて来て下さると、この仕事を選んで本当に良かったと思います。貪欲に学びながら、この仕事を続けていこうと考えています。

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編集後記 松村知紗都

今回の「私の目線で見たバリアフリー」こんな記事をピア通信に載せるんですよ。とみんなの家の皆さんにお話すると、「ここのスロープも通りにくいよ!」「あの道、工事し直してほしい!」と、普段から思われていることがたくさんあるようで、どんどん意見がでました。ピア通信では、今回の記事だけで終わらず、街中にある「バリアフリーという名のバリア」を追求していこうと思っています。

ところで、通信を作っている今は年末。彦島みんなの家では、門司港へ遊びに行ったり、カラオケや食事に行ったりして、皆さんそれぞれ忘年会を楽しまれました。主役の利用者さんたちだけでなく、同行させていただいたスタッフの私たちも、楽しい時間を共有させていただきました。皆さん、今年もどうぞ、ピアとピア通信を宜しくお願い致します。

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